下記のような症状に心たあたりのある方は、機能性ディスペプシアの可能性があります
- 食べた後に胃が痛い
- 胃液（胃酸）が上がってくる
- みぞおちをおさえると痛い
- お腹が張っている感じがある
- 食事を取るとすぐに満腹感を感じる
- 食事を取った後にしか症状が出ない
機能性ディスペプシアとは「胃の痛みや胃もたれなど、実際に消化器症状が出ているにも関わらず、特定の異常が（内視鏡検査などで）確認されない病気」です。症状があっても、それを説明できる異常が胃カメラ検査によって発見出来なかった場合、機能性ディスペプシアとして分類・診断されます。
胃の二つの機能＜①食べ物をためておく機能（適応性弛緩）＞、＜②十二指腸へ送り出す運動機能（胃排出能）＞この二つの機能に異常が起きて症状が引き起こされると考えられています。
その異常を起こす原因は、現在では明確になっていませんが、下記のようなものが原因として考えられています。
上述の通り、胃カメラ検査で器質的な異常（見た目で分かる異常）が無いということを確認した際に、機能性ディスペプシアと診断されます。また、ピロリ菌感染の可能性もあるため、その有無を確認する検査や、腹部超音波検査などを行う場合もあります。最も有効な検査は胃カメラ検査であり、胃内を直接観察することで他の疾患が無いかを確認することが重要となります。
当院は、消化器・内視鏡専門の医療機関として、患者様皆様に胃カメラ検査を安心安全快適に受けていただけるよう日々研鑽を積んでおります。冒頭の症状に該当していたり、機能性ディスペプシアかもしれないと不安な方は、是非下記より胃カメラ検査の詳細をまずはご覧ください。
機能性ディスペプシアと診断された場合、基本的には薬物での治療が中心になります。胃の異常を起こしている原因となりうる胃酸の分泌を抑制する＜酸分泌抑制薬＞、胃の動きを正常にする＜消化管運動改善薬＞などを第一選択薬として使用します。また、精神的ストレスから症状が出現することも上述した通りですので、＜抗不安薬＞や＜抗うつ薬＞＜漢方＞などを使用する場合もあります。
しかし、患者さん個々人により効くものと効かないものの差が大きいため、医師としっかりと相談しながらの服用が大切です。
機能性ディスペプシアは、原因特定しにくいこともあり、完治が難しい疾患です。適切な検査・治療によって再発を防ぐことが重要です。再発防止のためには、専門医による適切な治療が必須です。当院では、患者様の精神的なストレスの背景も丁寧に考慮したうえで、診察・治療を実施しております。まずはお気軽にご相談ください。